活動報告
2021.11.18
ご愛犬の耳は大丈夫? 外耳炎について知ってみよう!
いぬの病院バウバウ 院長の今本です。
朝は肌寒く、昼間は暑かったりと天候が不安定な日々が続いていますね。
こんな季節はワンちゃんの皮膚トラブルが多い傾向にあります。
こんな季節はワンちゃんの皮膚トラブルが多い傾向にあります。
特にたれ耳犬種さんや普段から耳を触られることが苦手なワンちゃんが耳を痒がる、よごれが酷い、なんだか臭う・・・など特に耳が気になる方が増えてきます。
そこで!
今回は耳のトラブルに多い “外耳炎” についてお話します。
まずはワンちゃんの耳の構造について説明します。
ワンちゃんの耳は人と形が違っていて、外耳炎になりやすく病院にかかる事が多いです。
人と同じように
1.外耳(外からの音を集めて、鼓膜まで届ける)
2.中耳(集めた音を振動に変えて内耳に伝える)
3.内耳(音の振動を電気信号に変えて脳に伝える)
に分かれるところは一緒です。
人と同じように
1.外耳(外からの音を集めて、鼓膜まで届ける)
2.中耳(集めた音を振動に変えて内耳に伝える)
3.内耳(音の振動を電気信号に変えて脳に伝える)
に分かれるところは一緒です。
ただ人の場合、外耳は水平耳道しかないところが、ワンちゃんの場合は垂直耳道と水平耳道に分かれていて、犬種によっては水平耳道が狭い犬種がいたりします。
耳の中というのは皮膚の一部ですが、外界と接しているようでいて実は閉鎖的な、蒸れやすい空間です。
奥から耳垢が手前に出てくるのですが、それがうまくいかない子や細菌が増えやすい子、アレルギーが基礎疾患にあり炎症が起きやすい子などが外耳炎を起こしやすいです。
普通、外耳炎は片耳だけに起こりますが、両耳一緒に外耳炎になっていたらアレルギー疾患や寄生虫からの外耳炎を疑います。
外耳炎の兆候
耳から膿が出たり、耳を執拗に掻いていたらわかりやすいですが、それ以外のしぐさでも耳が悪いのかな?と予想がつくことがあります。
普通、外耳炎は片耳だけに起こりますが、両耳一緒に外耳炎になっていたらアレルギー疾患や寄生虫からの外耳炎を疑います。
外耳炎の兆候
耳から膿が出たり、耳を執拗に掻いていたらわかりやすいですが、それ以外のしぐさでも耳が悪いのかな?と予想がつくことがあります。
1.頭を傾けている
→大体悪い方に傾けることが多いです。
2.頭を振っている
→耳を掻く以外ではこのパターンが多いです。
3.耳の後ろが剥げている
→耳の内側が傷ついている子はわかりやすいですが、耳の中に足を突っ込まないで、外側が剥げるほど掻く子もいます。
4.耳が真っ赤で臭いがきつい
→細菌が増えている証拠です。
外耳炎になってしまったら…
外耳炎の程度により治療法が変わってきます。
軽度:耳が腫れていなかったり、膿が出ていなかったら洗浄、外耳薬の滴下でよくなることが多いです。初回の診察では耳垢検査をして、どんな菌がいるか検査をすることもあります。
中程度:耳が腫れている、膿が出ている場合は洗浄・点耳以外に、内服薬を使います。
重度:中程度の処置をしても良くならない場合は、耐性菌が発生している可能性があります。
その場合は耳垢をとり、どんな細菌がいるのか、どんな抗生剤が効くのか外部検査に出し、その結果に基づき治療法を決めます。
完治したと思ったのに、再発してしまった場合…
このような時はフードの見直しをしたほうがいいかもしれません。
食べているフードがあわないと耳垢が増えたり、外耳炎になったりすることがあります。
耳鏡というもので耳の中をのぞいています。
耳洗浄後のコットンです。
写真)この子は外耳炎ではありませんでしたが、耳垢がすごく出やすかったです。
2、3日毎に洗浄してもこんなに出ていました。
フードを見直して変更したら、全くと言っていいほど出なくなりました。
2、3日毎に洗浄してもこんなに出ていました。
フードを見直して変更したら、全くと言っていいほど出なくなりました。
高度医療が必要な場合
外耳炎でも耳道に腫瘍ができてしまったり、鼓膜に草の種や自分の毛が刺さっているときなどは、オトスコープという耳用の内視鏡を全身麻酔下で耳に入れて行う処置が必要になります。
特殊な機械ですので、専門処置が可能な動物病院をご紹介いたします。
また外耳炎はないのに頭を振ったり気にしたりすることがあります。
こういう場合、内耳炎や中耳炎の場合があります。
内耳炎の場合は脳に近いので、てんかん発作のような症状を出している子を見たこともあります。
中耳炎は仮診断して抗生剤と炎症止めを飲ませて良くなることもあります。
しかし、あくまでも仮診断です。
鼓膜に穴をあけ、中耳からの膿を吸い出し、洗浄するという処置はオトスコープがない場合、行えません。
「ちゃんとした検査をして詳しく知りたい」という時は、オトスコープを持っている病院やMRIを撮影し内耳の状態を確認できる病院をご紹介いたします。
いかがでしたか?
鼓膜に穴をあけ、中耳からの膿を吸い出し、洗浄するという処置はオトスコープがない場合、行えません。
「ちゃんとした検査をして詳しく知りたい」という時は、オトスコープを持っている病院やMRIを撮影し内耳の状態を確認できる病院をご紹介いたします。
いかがでしたか?
外耳炎はワンちゃんにとって身近な病気です。
普段のスキンシップの中で耳をのぞいたり、普段と異なる行動をしていないか観察したり、動物病院で耳を触らせてくれるように耳や顔周りを触る練習をすることで、早期治療につながることがあります。
ご愛犬はお家で耳を触らせてくれますか?
「触れない…」という方は、はじめの一歩として耳を触る練習から始めてみてくださいね。
いぬの病院バウバウ
「触れない…」という方は、はじめの一歩として耳を触る練習から始めてみてくださいね。
いぬの病院バウバウ